宗谷丘陵(そうやきゅうりょう)
宗谷丘陵は、“周氷河地形(しゅうひょうがちけい)”と呼ばれるモコモコとしたなだらかな地形が特徴的です。
この地形は、土が凍結や融解を繰り返しているうちに形成されたものと言われており、この地形ができたのは、今から2万~1万年前の地球最後の氷河期、「ウルム氷河期」の終わり頃といわれています。現在この美しい地形が最も見られるのは、稚内の「宗谷丘陵」であるといわれています。明治の中頃までは、丘陵全域にわたり森林が生(お)い茂(しげ)っていましたが、相次ぐ山火事のためほとんどの樹木が焼失し、独特な地形がはっきりと見えるようになりました。
この”周氷河地形”は、平成16年(2004)には「北海道遺産(ほっかいどういさん)」に指定されています。
ここ宗谷丘陵には、広大な土地を活かし、約2,800頭(2020年6月現在)の「宗谷黒牛」が放牧されている”宗谷岬牧場”や、1年中強い風が吹く稚内の風を利用した57基の風車群が建つ”宗谷岬ウィンドファーム”があります。また、「フットパスコース」も整備されており宗谷丘陵の景色や自然をゆっくり楽しむことができます。宗谷丘陵フットパスの後半約3kmは、ホタテの貝殻を敷いた「白い道」が整備されています。
※北海道遺産とは…北海道の自然や歴史、産業など、北海道民全体の宝物として選ばれるもの。